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亡くなった人の数珠は使っていい?形見・お下がりの扱い方

亡くなった人の数珠は使っていい?形見・お下がりの扱い方
Buddhist rosary. Wooden buddhist rosary with red tassel.

仏壇の引き出しから、祖父が使っていた数珠が出てきました。房は色あせていて、珠の大きさも自分が持っているものとは違います。

亡くなった人の数珠をお下がりとして使うことは、仏教の教えの上で禁じられていません。

数珠は持ち主だけのお守りではなく、手を合わせるための仏具なので、受け継いで使うことは供養のひとつと考えられています。

ただし、108玉の本式数珠は宗派ごとに形が決まっているため、家の宗派が違うとそのまま使えない場合があります。

本記事では、形見の数珠を使う前の点検箇所・宗派が違うときの判断・使わないと決めたときの納め先を解説します。

いい仏具編集部

「いい仏具」は、数珠・盆提灯・線香・位牌など、仏具の選び方と仏事マナーの実用情報サイトです。急に必要になったときに買える場所を、ダイソー・イオン・仏具専門店など身近な店の公式情報で確認して案内するほか、主要8宗派の作法の違い、素材の格と値段、修理・処分の方法、仏壇じまいや手元供養といった供養の変化まで、7つのジャンルで解説しています。価格や取扱状況にはすべて確認時点を明記し、変更を確認し次第更新しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

亡くなった人の数珠は、お下がりでも使って構いません

数珠を誰から手に入れるべきかについて、仏教に決まりはありません。

故人が使っていたものを子や孫が受け継ぐことも、教義の上で問題になりません。

数珠は身につける人の所有物というより、仏前で手を合わせるときに用いる仏具だからです。

「亡くなった人の持ち物は縁起が悪い」という感覚は、死や遺品を穢れとみなす民間の習俗に近い考え方で、仏教の教えから出たものではありません。

実際に形見分けの品として数珠が家族に渡る例はあり、地域によっては通夜や法事で祖父母の数珠を手にする人もいます。

とはいえ、遺品の扱いに対する感覚は家や地域で差があるので、親族の中で気にする人がいそうなときは、受け継ぐ前にひと言伝えておくと話がこじれません。

使えるかどうかを分けるのは、縁起ではなく別の2点です。

糸や房が寿命を迎えていないかという物理的な状態と、その数珠が自分の宗派に合う形かどうかという点になります。

この2つを確かめれば、お下がりの数珠は普通に使えます。

形見の数珠を受け継ぐことが供養になるという考え方

数珠は念珠とも呼びますが、どちらも同じものを指す呼び名です。

故人が長年手にしてきた念珠を家族が使い続けることは、その人を思い出しながら手を合わせる行為につながります。

形見として仏壇の引き出しにしまっておくよりも、法事のたびに手に取るほうが故人の供養になると考える家もあります。

一方で、数珠は貸し借りせず一人ひとつを持つものという慣習が広く知られています。

これは葬儀の場で隣の人と回して使うような使い方を避ける、という意味合いのものです。

亡くなった人から受け継いで自分のものとして使うことは貸し借りではないため、この慣習には触れません。

なお、数珠には持つ人の身を守る意味があるとも言い伝えられていますが、効果を確かめられるものではありません。

お守りとして常に持ち歩きたいなら、珠や房が擦れて傷むことを見込んでおいてください。

日常的に持ち歩く用と、法事で使う用を分けている人もいます。

お下がりを使う前に確かめる3か所

長くしまわれていた数珠は、珠そのものは無事でも、珠をつないでいる中糸と房が先に寿命を迎えます。次の3か所を明るいところで見てください。

中糸のゆるみ

数珠を手のひらに乗せて軽く広げたとき、珠と珠の間に隙間ができてぐらつくなら、中糸が伸びています。

ナイロンやテグスの糸は年数が経つと劣化するため、20年30年しまわれていたものは、見た目が無事でも引っ張った拍子に切れます。

葬儀の会場で切れると珠が床に散るので、ゆるみを感じた時点で糸の入れ替えに出してください。

仮に切れてしまっても縁起の問題ではなく糸の寿命なので、数珠が切れたときの意味と対処法で解説している手順どおりに珠を集めておけば直せます。

房の色あせとほつれ

房は正絹のものが多く、湿気と光に弱い部分です。

白や薄紫の房は黄ばみが出ますし、根元から糸が数本飛び出していると、そこから房全体がほどけていきます。

房だけなら交換できるので、珠が気に入っているなら房替えで見た目が戻ります。

房の色を変えたい場合も、この機会にあわせられます。

珠の欠けと変色

木の珠は乾燥で細かいひび割れが出ます。

石の珠は欠けが出ると角が手に当たります。

1玉2玉の交換で済むこともあり、同じ素材の珠が手に入るかどうかで対応が変わるため、数珠の玉だけを買う方法で解説している補修用パーツの入手先を見てから決めてください。

親玉(房が付く大きな珠)が割れている場合は、仕立て直しの扱いになります。

房の交換や糸の入れ替えは、1,000円台から数千円程度で受け付ける店があり、珠の素材や仕立ての種類によって変わります(2026年7月時点)。料金の内訳と依頼先の探し方は数珠の修理ができる場所と料金相場で解説しています。

宗派が違うときの形見の扱い

受け継いだ数珠が略式(片手数珠)なら、宗派を問わず使えます。

珠の数が22玉や27玉などに簡略化されたもので、自分の家と故人の宗派が違っていても、そのまま法事に持って行って差し支えありません。

数珠を初めて持つ人が買うのも、この略式です。

一方、108玉の本式数珠は宗派ごとに珠の数・二連の組み方・房の形が決まっています。

故人が真言宗で自分の家が日蓮宗なら、受け継いだ本式数珠は自分の宗派の作法に合いません。

この場合は形見として手元に置き、法事には自分の宗派に合うものを用意します。

略式を1本持っておけば、どの宗派の席でも困りません。

買い足すときの選び方は数珠を買える場所と選び方で解説しています。

本式か略式かの見分けがつかないときは、珠の数を数えてください。

100玉を超えていれば本式です。

どの宗派のものか判断できない場合は、菩提寺に持って行って尋ねるのが確実な方法になります。

浄土真宗では位牌を用いず過去帳や法名軸を使うなど、仏具の扱いそのものが他宗派と異なる部分があり、数珠の持ち方もお寺によって案内が違います。

男女でサイズと色が分かれている点

数珠は男性用と女性用で珠の大きさが違い、男性用は直径10mm前後から大きめ、女性用は6mmから8mm前後の小ぶりな珠が中心です。

祖母の数珠を成人男性が手に掛けると、二重にしたときに手首側がきつくなります。

逆に祖父の数珠を女性が持つと、珠が大きく手に余ります。

色にも傾向があり、女性用は水晶やローズクォーツなど淡い色、男性用は黒や茶系の落ち着いた色合いが好まれます。

慣習の範囲の話なので、男性が明るい色の数珠を持ってはいけないという決まりではありません。

ただ、手に収まらないほどサイズが合わない場合は、珠の大きさを変えることができないため、仕立て直しでも解決しません。

形見は保管しておき、自分の手に合う数珠を別に用意してください。

使わないと決めた数珠の納め先

宗派が合わない、サイズが合わない、傷みが進んでいる。こうした理由で使わないと決めたときも、そのままごみに出さずに済む方法があります。

いちばん手間がかからないのは、仏壇や引き出しでの保管です。

数珠に魂を込める儀式はないため、使わないまま置いておくことに問題はありません。

桐箱や数珠袋に入れ、乾燥剤と一緒に湿気の少ない場所へ置けば、房の傷みを遅らせられます。

手放す場合は、お寺のお焚き上げに納める方法があります。

年忌法要や施餓鬼会のときに古い仏具を受け付けるお寺があり、菩提寺なら相談しやすいでしょう。

受け付けの有無と費用はお寺により異なるため、持ち込む前に電話で確認してください。

納め方の手順と、お焚き上げを利用しない場合の扱いは数珠の捨て方と処分方法で解説しています。

よくある質問

亡くなった祖父の数珠を孫が葬儀で使っても失礼になりませんか

失礼にはあたりません。

参列者の数珠が誰から渡ったものかを確かめる作法はなく、略式であればどの宗派の葬儀でも使えます。

気になるとすれば房の色あせなので、黄ばみが目立つ場合は房を替えてから持って行ってください。

形見の数珠は、お寺でお清めやお祓いをしてもらう必要がありますか

数珠に必須の儀式はありません。

位牌のような開眼供養(かいげんくよう)を数珠に行う習慣は一般的ではないため、受け継いだらそのまま使えます。

気持ちの区切りとしてお経を上げてほしい場合は、菩提寺に相談すれば対応を教えてもらえます。

使わない形見の数珠を、故人の棺に入れてもいいですか

故人が使っていた数珠を棺に納める例はあります。

ただし火葬炉に入れられる副葬品は火葬場ごとに制限があり、石の珠や金属の飾りが付いたものは断られる場合があります。

納めたいときは葬儀社に品物を見せて確認してください。

兄弟が何人もいる場合、数珠は誰が受け継ぐという決まりがありますか

長男が継ぐといった決まりはありません。

仏壇を引き取る人がまとめて預かる家もあれば、数珠を1本ずつ分ける家もあります。

形見分けの一部として、法事の席で話し合って決めるかたちが一般的です。

まとめ

亡くなった人の数珠をお下がりで使うことに、仏教上の問題はありません。

縁起を気にする感覚は民間の習俗から来たもので、仏具である数珠には当てはまりません。

判断が必要なのは、中糸と房が寿命を迎えていないかという状態の問題と、本式数珠なら自分の宗派の形に合うかという点です。

略式であれば宗派を問わず使えるので、糸のゆるみと房の傷みを直せばそのまま法事に持って行けます。

本式で宗派が違う場合、サイズが手に合わない場合は、形見として保管し、使う数珠は別に用意してください。

手放すときも、お寺のお焚き上げという納め先があります。

ぜひ本記事の3か所の点検箇所と宗派別の判断を参考に、受け継いだ数珠をこれからも使えるかどうか確かめてみてください。

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