仏壇の魂抜き(閉眼供養)とは?お布施の目安と流れ

仏壇の前に家族が集まって、僧侶を呼ぶべきかどうかで話が止まっています。
仏壇の魂抜きは、仏壇やご本尊、位牌に宿るとされる魂を抜き、ただの入れ物に戻すための法要です。
閉眼供養(へいがんくよう)や御霊抜きとも呼ばれ、仏壇を処分する前、引越しで動かす前、新しい仏壇に買い替える前に行います。
お布施は1万〜5万円程度が目安とされますが、金額も呼び方も、お寺と地域で変わります。本記事では、魂抜きが必要になる場面・菩提寺への依頼から当日の流れ・お布施の目安と表書きの書き方を解説します。

いい仏具編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
仏壇の魂抜きは、仏壇を「ただの入れ物」に戻す法要
仏壇を新しく迎えたとき、僧侶に読経してもらってご本尊に魂を入れる法要を開眼供養(かいげんくよう)といいます。
魂抜きはその対になる儀式で、仏壇を信仰の対象から普通の木の家具へ戻す手続きにあたります。
魂を抜いたあとであれば、解体しても、業者に引き取ってもらっても、宗教上の問題は生じないという考え方です。
読経の時間は15〜30分程度が一般的とされますが、作法はお寺によって異なります。大がかりな法要を想像する必要はなく、自宅の仏壇の前で僧侶がお経をあげ、家族が焼香をする、それだけで終わることもあります。
地域や宗派で呼び方が変わる
同じ儀式でも、閉眼供養、御霊抜き、お性根抜き(おしょうねぬき)、遷座法要(せんざほうよう)など、呼び名はいくつもあります。
関西では「お性根抜き」という言い方が使われます。
菩提寺(ぼだいじ)へ電話するときに呼び名が合っていなくても話は通じますので、「仏壇を処分したいので、お経をあげていただきたい」と用件から伝えれば足ります。
対象は仏壇本体だけではない
魂抜きの対象になるのは、仏壇の箱そのものよりも、その中に納められているご本尊や掛け軸、位牌です。
仏壇は手放すけれど位牌は新しい住まいへ持っていく、という場合もあるため、依頼のときに「仏壇と位牌のどちらを手放すのか」を伝えてください。
位牌の意味や種類そのものについては位牌とは何かで解説しています。
魂抜きが必要とされる場面は処分・引越し・買い替え
魂抜きは、毎年の法事のように定期的に行うものではありません。仏壇の扱いが変わる節目だけに必要とされます。
仏壇を処分するとき
もっとも多く依頼されるのがこの場面です。
仏壇を引き取る仏具店や専門業者のなかには、閉眼供養を済ませているかどうかを引き取り時に確認するところがあります。
処分の段取り全体は仏壇の処分方法と手順で解説していますので、魂抜きをどのタイミングに挟むかはそちらと見比べてください。
家族や親族との話し合いから始めるなら、仏壇じまいの進め方のほうが先になります。
引越しや部屋の移動で仏壇を動かすとき
家ごと移る引越しでは、出発前に魂抜き、新居で開眼供養、という二段構えを求めるお寺があります。
一方で、同じ家の中で隣の部屋へ移すだけなら法要は不要とするお寺もあります。
この線引きはお寺の考え方によって変わりますので、動かす距離と理由を伝えて確認してください。
運び方そのものは仏壇の引越しと移動の作法で解説しています。
買い替え・小型化するとき
古い仏壇を手放して新しいものに入れ替える場合は、古い仏壇の魂抜きと新しい仏壇の開眼供養を同じ日にまとめて依頼できることがあります。
ご本尊をそのまま新しい仏壇へ移すのか、新調するのかで作法が変わるため、この点も合わせて相談してください。
サイズを落とす選択肢は仏壇を小さくする方法で解説しています。
依頼先は菩提寺が基本、分からないときの探し方
先祖の葬儀や法事をお願いしているお寺があるなら、そこへ連絡するのが順序です。
宗派に合った作法で行ってもらえますし、仏壇を手放す事情も含めて相談できます。
電話では、仏壇をどうするのか、希望日、住所を伝えると日程が決まります。
法事が集中する春秋の彼岸やお盆の時期は予約が埋まりやすいので、処分業者の引き取り日より早めに押さえてください。
付き合いのあるお寺が分からない場合は、まず年長の親族に尋ねます。
それでも判明しないときは、位牌や仏壇の引き出しに残っている過去帳や法名軸から宗派の手がかりが得られることがあります。
宗派が確認できれば、その宗派の寺院へ直接相談できます。
仏壇店や仏壇の処分業者が僧侶手配を扱っている場合もありますが、取り扱いの有無や範囲は店舗ごとに違うため、問い合わせて確かめることになります。
当日の流れと、用意するもの・服装
当日までにすることは、仏壇のほこりを払い、仏具を磨いて、線香立ての灰をならしておく程度です。
当日は僧侶が到着したら仏壇の前に案内し、読経が始まったら家族は後ろに控えて、指示に従って焼香します。
読経が終わったあとに、仏壇の中の仏具や掛け軸の扱いについて説明を受けられることもあります。
用意するもの
ろうそく、線香、生花、お供えの菓子や果物、そしてお布施を包んだ封筒がそろっていれば足ります。
僧侶が座る座布団と、読経の前後に出すお茶も準備してください。
おりんは読経中に僧侶が使うため、そのまま仏壇に置いておきます。
鳴らす役割や意味はおりんの意味と鳴らすタイミングで解説しています。
宗派によって必要なものが加わることもありますので、日程を決めるときに「用意するものはありますか」と一言聞いておくと確実です。
服装は喪服でなくてかまわない
魂抜きは葬儀ではありませんので、喪服を着る決まりはありません。
黒や紺、グレーといった落ち着いた色の平服で参列するのが一般的です。
男性なら襟付きのシャツにスラックス、女性なら地味な色のワンピースやアンサンブルで問題ありません。
露出の多い服装や派手な色柄、サンダルは避けてください。
親族が集まって法要らしい形で行う場合や、四十九日などの法事と同じ日に合わせる場合は、喪服をすすめられることもあります。
お布施の目安は1万〜5万円、ただしお寺により異なる
ここから書く金額は2026年7月時点で一般に言われている目安で、実際の額はお寺と地域で大きく変わります。
仏壇の魂抜きのお布施は1万〜5万円程度の範囲で語られることが多く、読経のみで短時間なら下限寄り、法事と合わせて行う場合や複数の位牌をまとめて扱う場合は上限寄りになります。
金額を尋ねて「お気持ちで」と返されたときは、同じ宗派の親族に前例を聞くのが現実的な方法です。
僧侶に自宅まで来てもらうなら、お布施とは別の封筒で「御車代」として5千〜1万円程度を渡す慣習があります。
法要後に食事を用意せず辞退された場合の「御膳料」も、同程度の額で別に包みます。
処分費用そのものと合わせた総額の見通しは仏壇の処分費用の相場で解説しています。
表書きの書き方と渡し方
封筒は白無地の封筒か、奉書紙を使います。
お布施は不祝儀ではありませんので、水引は不要です。
表書きは中央上部に「御布施」または「お布施」と書き、下に施主のフルネームか「◯◯家」と入れます。
裏面か中袋には金額と住所を記します。
お布施に新札を使ってはいけないという決まりはありません。
渡すときは手渡しにせず、切手盆に載せるか、袱紗(ふくさ)の上に置いて差し出してください。
浄土真宗の場合も表書きは「御布施」で通りますが、儀式の呼び方が異なります。
浄土真宗では魂抜きという考え方を取らない
浄土真宗では、仏壇やご本尊に魂が宿るという捉え方をしません。
仏壇に安置されているのは阿弥陀如来であり、そこから魂を抜くという発想が教義に合わないためです。
そのため「魂抜き」「お性根抜き」という言葉は使わず、仏壇を移したり手放したりする際には遷仏法要(せんぶつほうよう)や遷座法要という名称でお勤めをします。
位牌についても、浄土真宗では基本的に用いず、過去帳や法名軸を使います。
仏壇の処分に伴って位牌をどうするかという一般的な話が、そのまま当てはまりません。
ただし呼び方や作法の細部は本願寺派・大谷派といった派や、お寺の判断によって異なりますので、菩提寺に「仏壇を手放すのでお勤めをお願いしたい」と伝えて指示を受けてください。
お布施の考え方は他宗派と大きく変わらず、目安も同程度の範囲で語られます。
魂抜きをしないとどうなるのか
魂抜きをしないまま仏壇を動かしたり手放したりすると災いが起きる、という話には仏教的な根拠がありません。
先祖が怒る、家族に不幸が起こるといった言い伝えは、仏壇を粗末に扱うことを避けさせるための戒めとして広まったものです。
すでに引越しで仏壇を運んでしまった、業者に引き取らせてしまったという場合でも、後から菩提寺に読経を依頼できます。
仏壇が手元になくても、お寺で位牌や過去帳を前にお勤めしてもらう形が取られます。
現実の問題として出てくるのは3点です。
仏壇を引き取る業者や仏具店が閉眼供養済みかどうかを条件にしている場合、供養なしでは引き取りを断られます。
菩提寺に何も知らせずに処分すると、その後の法事の相談がしづらくなります。
そして家族や親族のなかに供養をすべきだと考える人がいれば、あとから経緯を問われることになります。
信仰の有無というより、関係先への段取りとして行っておく意味が大きいです。
仏壇を手放したあとも手元で供養を続けたい場合は、位牌や遺骨の一部を小さな仏具にまとめる方法があります。置き場所ごとの飾り方は手元供養の飾り方で解説しています。
よくある質問
仏壇を買い替えるだけなら魂抜きをしなくてもいいですか
古い仏壇を手放す以上、閉眼供養を求めるお寺が多いです。
ただし、ご本尊と位牌をそのまま新しい仏壇に移すのであれば、古い仏壇のお勤めと新しい仏壇の開眼供養を一度の訪問でまとめてもらえる場合があります。
買い替えの日取りが決まった時点で、両方まとめて依頼できるかを確認してください。
引越しで魂抜きをしないまま仏壇を運んでしまいました
運んだあとで気づいた場合でも、新居で仏壇の前にお経をあげてもらう形で対応できます。
菩提寺に事情をそのまま伝えれば、遷座のお勤めや開眼供養として扱ってもらえます。
運んでしまったことで何か罰があたるという教義上の根拠はありませんので、不安なまま置いておくより連絡を入れてください。
曹洞宗では魂抜きの呼び方や作法が違いますか
曹洞宗でも仏壇を手放す前の閉眼供養は行われますが、呼び方や作法の細部は寺院によって異なります。
禅宗では位牌を重く扱うため、仏壇と位牌のどちらをどうするのかを先に決めてから相談するとやりとりが早く進みます。
具体的な作法は菩提寺の指示に従ってください。
仏壇の中の仏具や掛け軸はどう扱えばいいですか
ご本尊、掛け軸、位牌は魂抜きの対象になりますので、当日は仏壇に納めたままにしておきます。
おりん、燭台、花立などの仏具は、新しい仏壇で使い続けられるものであれば持ち越してかまいません。
処分する分については、お寺で引き取ってもらえるか、仏壇と一緒に業者に出すかを当日相談してください。
まとめ
仏壇の魂抜きは、仏壇やご本尊、位牌を信仰の対象から普通の家具へ戻すための法要で、処分するとき、引越しで動かすとき、買い替えるときに行います。
頼む先は菩提寺が基本で、読経は15〜30分程度、服装は落ち着いた色の平服でかまいません。
お布施は1万〜5万円程度が目安とされますが、金額はお寺と地域で変わるため、日程を決める段階で親族の前例も確かめておくと迷いません。
浄土真宗では仏壇から魂を抜くという考え方を取らず、遷仏法要や遷座法要としてお勤めをします。
魂抜きをしなかったから災いが起きるという根拠もありません。
それでも段取りとして行う意味があるのは、引き取り業者の条件、菩提寺との関係、そして家族の納得という3つの現実的な事情があるためです。
ぜひ本記事の場面別の判断、当日に用意するもの、お布施の目安と表書きの書き方を参考に、菩提寺へ最初の一本の電話を入れてください。




