袱紗の包み方|香典・弔事の場合の手順と向きをやさしく解説

香典袋は用意できたのに、袱紗(ふくさ)を広げたところで手が止まります。どちら側から折るのかが分かりません。
弔事では、金封を中央より右に置いて右・下・上・左の4つの端を順にかぶせ、開くときに左から開く形(左開き)に仕上げます。
慶事はこの左右がそのまま逆になるので、同じ袱紗でも包み方だけで用途が変わります。
挟むだけの金封袱紗も考え方は同じで、開きが左側に来るように使います。
本記事では、風呂敷タイプで香典を包む折る順・金封袱紗の向き・受付で袱紗から取り出して渡すまでの流れを解説します。

いい仏具編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
弔事の香典は「左開き」に包むのが基本
袱紗の包み方で覚えることは、実質ひとつだけです。
弔事は左開き、慶事は右開きという区別で、この向きがそろっていれば折り目の細かい仕上がりは問われません。
逆に、包み方が右開きになっていると、開いた受付の側から見て慶事の形になります。
「左開き」は開ける方向を指す
左開きとは、包み終えた袱紗を相手が開くとき、左側から開く状態のことです。
最後にかぶせた端が左に来るので、めくる口も左側になります。
風呂敷タイプでは折る順で決まり、ポケット状の金封袱紗では入れる向きで決まるだけで、どちらも意味は同じです。
包むのは香典を折らずに運ぶための作法
袱紗は、香典袋を折り目や汚れから守りながら持ち運ぶための布で、むき出しのままバッグに入れないための道具でもあります。
金封を手に持ったまま会場へ入る形を避けられるので、受付までの体裁が整います。
袱紗そのものの種類や由来については、袱紗とは何かと種類の基本で解説しています。
風呂敷タイプで香典を包む手順は右・下・上・左
正方形の布状のもの(風呂敷タイプ、手袱紗とも呼ばれます)は、折る順番がそのまま開きの向きになります。弔事では次の順で折ってください。
- 袱紗を無地の面を上にして広げ、中央より少し右寄りに、表書きが読める向きで香典袋を置きます
- 右の端を金封にかぶせます
- 下の端を折り上げます
- 上の端を折り下げます
- 左の端を最後にかぶせ、余った部分は裏側へ折り返します
爪付き袱紗の場合は、最後にかぶせた側についている爪を、反対側の留め糸に掛けて留めます。爪が左に来ていれば弔事の向きで包めています。
折り目を強く付けない
ひざの上で包むと布が引っ張られ、香典袋の角に折り筋が残ります。
平らな机の上に袱紗を広げてから金封を置くと、余分な力がかからずに折れます。
包んだあとはバッグの中で平らに寝かせ、数珠や財布の下敷きにしないでください。
金封袱紗は開きを左にして入れる
ポケット状の金封袱紗(挟むタイプ)は、折る作業がいらないぶん、向きを取り違えやすい形です。
弔事では、袱紗を持ったときにフタの開く側が左に来るようにして、香典袋の表書きを上にして差し込みます。
手元で開いたとき、自分の左手側に口があれば弔事の向きです。
市販の金封袱紗には、左右どちらの開きにも使えるものと、開きの向きが固定されたものがあります。
固定タイプは弔事用と慶事用が別売りになっていることも多く、売り場では色で分かれています。
両方の場面で使い回したいときは、開きを入れ替えて使える慶弔両用を選んでおくと、香典と祝儀の両方に対応できます。
選ぶ基準は慶弔両用の袱紗の選び方で解説しています。
台付き袱紗は台の色を弔事向きに合わせる
台付き袱紗には、金封を乗せる薄い板状の台が付いています。
台は片面が赤系、もう片面が灰色や黒のリバーシブルになっているものが多く、弔事では灰色または黒の面を上にして、その上に香典袋を置いてから包みます。
赤い面が見えている状態で包むと、開けた瞬間に慶事の面が出ます。
台は取り外せるものが一般的で、外して布だけで包んでもかまいません。
台を使うと金封が反りにくいので、香典袋が薄い中袋入りの場合は入れておくと形が崩れずに運べます。
台の四隅にあるゴムで金封を留めるタイプは、受付で外す手間が増えるため、留めずに乗せるだけにしておくと取り出しが早く済みます。
慶事は右開き|取り違えないための覚え方
慶事は弔事の左右をすべて入れ替えます。
金封を中央より少し左に置き、左・上・下・右の順にかぶせて、開きを右側に仕上げます。
包み始めの端が右なら弔事、左なら慶事、と覚えておくと、袱紗を広げた時点で迷いません。
| 比べる点 | 弔事(香典) | 慶事(祝儀) |
|---|---|---|
| 金封を置く位置 | 中央より右 | 中央より左 |
| 折る順 | 右→下→上→左 | 左→上→下→右 |
| 開く方向 | 左開き | 右開き |
| 金封袱紗の口 | 左側 | 右側 |
| 台の面 | 灰色・黒 | 赤 |
袱紗の色も同じ考え方で分かれており、弔事は紫・紺・灰色・深緑などの寒色、慶事は赤・朱・ピンクなどの暖色が使われます。
紫は両方の場面で使える色として扱われるため、1枚だけ持つなら紫が便利です。
色ごとの可否は袱紗の色のマナーで解説しています。
受付では袱紗から出して、たたんだ袱紗を台にする
包み方まで正しくても、渡し方で袱紗ごと差し出してしまう形になりがちです。受付では、順番が来る前に香典を取り出しておくと手間取りません。
渡すまでの流れ
- 受付に並んでいる間に袱紗から香典袋を取り出します
- 袱紗を軽くたたみ、その上に香典袋を乗せて右手で支え、左手を添えます
- 表書きが相手から読める向きに回し、両手で差し出します
- 「御霊前(ごれいぜん)にお供えください」「このたびはご愁傷さまです」など、一言添えます
金封袱紗はたたむ形になっていないので、二つ折りにして簡単な台にするか、そのまま片手に持って香典だけを差し出します。
袱紗は持ち帰るもので、受付に置いていくものではありません。
取り出したあとはバッグに戻し、記帳のときに手がふさがらないようにしておきます。
袱紗がないとき・色が不安なときの代わり
手元に袱紗がない場合は、紫・紺・灰色といった濃い色の無地のハンカチや小さめの風呂敷で代用できます。
包み方は風呂敷タイプと同じで、右から折り始めて左開きに仕上げます。
白・赤・派手な柄物は弔事の場では避け、タオル地のように厚みのあるものも形が崩れるため使いません。
買いそろえるなら、金封袱紗はおおむね500〜2,000円程度、台付きや正絹のものは3,000円前後からという価格帯が一般的です(2026年7月時点の目安で、素材や販売店により幅があります)。
ダイソーやセリアなどの100円ショップでも扱いがある一方、店舗や時期によって並んでいないこともあるため、当日の調達を前提にする場合は100均の袱紗の実情と代替案を確認しておくと動きやすくなります。
今日中に必要なときの店の選択肢は、袱紗をどこで買うかで解説しています。
よくある質問
右開きに包んでしまったことに会場で気づきました。包み直すべきですか
受付に着く前であれば、いったん開いて右から折り直してください。
人目が気になる場所なら、香典袋だけを取り出して手に持ち、袱紗はたたんで台として使う形にすれば向きは問われません。
すでに渡した後であれば、追いかけて直すことはしません。
通夜と葬儀の両方に参列します。香典は2回包みますか
香典を渡すのは一度だけで、通夜で渡したなら葬儀では記帳のみになります。包み方も参列の回数で変わらず、どちらの日に渡す場合も左開きです。
香典袋が大きくて袱紗に入りません
金封袱紗はサイズが決まっているため、中袋付きの大判の香典袋や、横に膨らんだ金封は口に収まりません。
入らない場合は風呂敷タイプか大判サイズのものを使うか、濃い色の無地のハンカチで包んでください。
無理に押し込むと角がつぶれます。
袱紗に包まずに持って行くと失礼になりますか
袱紗の使用は慣習で、仏教の教義に袱紗を用いる決まりがあるわけではありません。
ただし、香典袋をバッグから直接出す形は折れや汚れが付きやすく、参列者の多い受付では体裁も整いません。
代用の布でもかまわないので、何かに包んで持参する形にしておくと安心して差し出せます。
まとめ
弔事の袱紗は、金封を中央より右に置いて右・下・上・左の順にかぶせ、左開きに仕上げます。
金封袱紗なら口が左に来るように差し込み、台付きなら灰色や黒の面を上にして乗せます。
慶事はこの左右が逆になるだけなので、包み始めの端が右か左かだけを確認すれば取り違えません。
受付では並んでいる間に香典を取り出し、たたんだ袱紗の上に乗せて、表書きを相手に向けて両手で差し出します。
袱紗を持っていない場合も、紫や紺の無地の布で同じ向きに包めば形は整います。
ぜひ本記事の弔事と慶事の比較表と折る順の手順を参考に、包み方と向きを確かめてから会場へ向かってください。




