袱紗の色のマナー|慶事・弔事で使える色と紫の使い道

同じ売り場に、赤・紺・紫の袱紗(ふくさ)が並んでいます。
値札はどれも似た価格帯ですが、この3色は使える場面が別々です。
赤やえんじなどの暖色は結婚式などの慶事に、紺やグレーなどの寒色は香典を包む弔事に使い、紫だけが慶弔どちらにも使えるとされています。
色を間違えると、金封を差し出す瞬間に相手の目に入ります。
本記事では、慶事と弔事で使える袱紗の色・紫が両用とされる理由と濃淡の注意点・1枚で済ませたい場合の選び方を解説します。

いい仏具編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
袱紗の色は慶事と弔事で分かれます
色の判断は、暖色か寒色かという1点で足ります。
結婚式や出産祝いといった慶事には赤・朱・えんじ・ピンク・オレンジ・金などの暖色を、通夜や葬儀、法事で香典を包む弔事には紺・藍・グレー・深緑・黒などの寒色を使います。
祝いの席に赤系を用い、悲しみの席では色数を抑えるという日本の色使いの習慣が、そのまま冠婚葬祭の道具に残ったものとされています。
この分け方から外れるのが紫で、慶事にも弔事にも使える色として扱われてきました。
そのため売り場では、赤系・紺系・紫の3つが定番として並びます。
袱紗そのものの役割や種類の全体像は袱紗とは何かと使い方の基本で解説していますので、初めて用意する場合はあわせて確認してください。
| 色 | 慶事(結婚式・お祝い) | 弔事(香典) |
|---|---|---|
| 赤・朱・えんじ | 使える | 使わない |
| ピンク・オレンジ・金 | 使える | 使わない |
| 濃い紫(江戸紫・古代紫) | 使える | 使える |
| 薄紫・藤色 | 使える | 場面により避けられます |
| 紺・藍・グレー | 使わない | 使える |
| 深緑・うぐいす | 使わない | 使える |
| 黒 | 使わない | 使える |
結婚式など慶事で使う袱紗は暖色から選びます
ご祝儀を包む袱紗は、赤・朱・えんじ・ローズ・ピンク・オレンジ・金といった明るい色が基本になります。
金封(きんぷう)を受け取る新郎新婦や受付の方から見て、祝いの席にふさわしい色かどうかが判断の基準です。
迷ったときは赤系を選んでおけば、結婚式・七五三・入学祝い・長寿祝いまで通して使えます。
男女で厳密な決まりはありませんが、女性はピンクや朱、桜色などの淡い色、男性はえんじや金茶など落ち着いた暖色を選ぶ傾向があります。スーツの胸ポケットから出す場面を考えると、男性が淡いピンクを持つより、えんじのほうが手元になじみます。
慶事で避けたい色
紺・グレー・深緑・黒は、そのまま弔事の色として読まれます。
手持ちが紺しかないからといって結婚式に持参すると、受付で金封を出した瞬間に場違いになります。
白も、慶事の袱紗としては一般的ではありません。
手持ちの色が合わないときは、袱紗なしで持参するより、後述する慶弔両用の紫を1枚用意するほうが収まります。
香典を包む弔事は寒色と黒が基本です
通夜・葬儀・法事で香典を包むときは、紺・藍・グレー・深緑・うぐいす・黒から選びます。派手さを避けるという考え方なので、同じ寒色でも光沢の強い生地や刺繍の多いものより、無地に近いもののほうが場に合います。
黒の袱紗は弔事専用です。
喪主や遺族が使うものという言い方をされる地域もありますが、一般の参列者が黒を使って失礼になるという決まりが広く確立しているわけではありません。
地域や家によって扱いが異なるため、親族の葬儀で不安があるときは年長の親族に聞いておくと判断がつきます。
緑は明るさで印象が変わります。
深緑やうぐいす色は弔事側、黄緑に近い明るい緑は慶事側として扱われます。
売り場で緑を手に取ったときは、蛍光灯の下で見た明るさではなく、暗い会場で見たときにどちらに寄るかで考えてください。
紫の袱紗が慶弔両用とされる理由と、濃さの注意点
紫はもともと位の高い色とされ、祝いの席でも弔いの席でも使われてきました。
その流れから、現在も慶弔両用の色として扱われています。
年に数回しか使わない道具に何枚もかけたくない場合、紫を1枚持っておくと、結婚式と葬儀のどちらにも同じものを出せます。
濃い紫と薄紫では扱いが変わります
両用として通るのは、江戸紫や古代紫のような濃い紫です。
薄紫・藤色・ラベンダーは慶事寄りの色として見られるため、葬儀の受付で出すと明るく映ります。
弔事にも使うつもりで買うなら、売り場で紫色の濃さを必ず確認してください。
ネット通販では画面の明るさで色が変わって見えるので、商品写真だけでなく「古代紫」「濃紫」といった色名の表記まで見ておくと、届いてから慶事専用になる事態を避けられます。
紫でも柄があると場面が限られます
同じ紫でも、鶴・亀・松竹梅のような祝い柄が入っていれば慶事用、蓮や菊の柄なら弔事用です。
両用で使うつもりなら、紫の無地を選んでください。
刺繍が入る場合も、家紋や小さな唐草程度にとどめておくと、どちらの場面にも持っていけます。
1枚で済ませるか、慶事用と弔事用を分けるか
紫1枚で両方をまかなう方法と、赤系と紺系を1枚ずつ持つ方法があります。
冠婚葬祭の機会が年に1〜2回で、収納も持ち運びも増やしたくないなら紫1枚で足ります。
反対に、仕事関係の葬儀や親族の結婚式が続く時期なら、慶事用と弔事用を分けておくほうが、当日にどちらの面を使うか考えずに済みます。
表裏で色が分かれているリバーシブルの袱紗や、金封を挟む向きを変えて慶弔どちらにも対応するタイプもあります。
この2種類はどちらも「1枚で両方」をねらった作りですが、その代わりに当日その場で向きや面を確認する手間がかかります。
急いで受付に並んでいるときに裏返す作業が入るので、慣れていない場合は色だけで判断できる無地の紫のほうが扱いやすいです。
両用タイプの選び分けは慶弔両用の袱紗の基準と使い分けで解説しています。
色が決まったら形とサイズを合わせます
色を決めても、金封が入らなければ使えません。形は大きく4つに分かれ、包む金額と金封の大きさで選ぶものが変わります。
金封袱紗(挟むタイプ)
財布のような形で、金封を差し込むだけで使えます。
折り方を覚える必要がなく、香典やご祝儀が3万円程度までの一般的な金封に向きます。
一方で、大判の祝儀袋は入り切らないことがあります。
爪付き・台付きの袱紗
1枚の布を折って包むタイプで、留め具の爪が付いたものや、金封を載せる台が付いたものがあります。
台は赤と緑の両面仕様になっているものが多く、慶事は赤、弔事は緑を上にして使います。
包む所作が入るぶん改まった印象になるため、親族として参列する場面や、包む金額が大きい場面で選ばれます。
風呂敷タイプ(手ふくさ)
留め具のない正方形の布で、サイズは45cm前後のものが一般的です。
大判の祝儀袋にも対応でき、包み方も自由がききますが、折り方を知らないと当日その場で扱えません。
価格帯は2026年7月時点で、金封袱紗が1,000〜3,000円程度、台付きや正絹のものが3,000〜8,000円程度が目安で、店や素材によって幅があります。
今日中に手に入れたい場合の売り場は袱紗を今日買える店と選び方、100円ショップでの取り扱い状況はダイソー・セリアの袱紗の実情で解説しています。
袱紗の色以外で見られるマナー
色を正しく選んでも、開く向きが逆だと弔事と慶事が入れ替わります。
慶事は右開き、弔事は左開きになるように包み、挟むタイプの金封袱紗も同じ考え方で向きが決まります。
包み方と金封の向きは香典の入れ方と挟むタイプの使い方で解説していますので、当日の朝に一度確認しておくと手が止まりません。
渡すときは、袱紗ごと差し出すのではなく、受付の前で取り出して金封の文字が相手から読める向きに直してから両手で渡します。
取り出したあとの袱紗は、たたんで台代わりにするか、そのままたたんでバッグへ戻します。
受付で慌てないよう、金封は自宅で入れてから家を出てください。
家紋入りの袱紗は、慶弔どちらにも使えるものとして古くから用いられてきました。ただし家紋を入れると自分の家のものになるため、家族で共用する前提なら無地を選ぶほうが使い回しがききます。
よくある質問
手持ちが赤い袱紗しかありません。明日の通夜に使えますか
赤は慶事の色なので、通夜や葬儀では使いません。
用意が間に合わないときは、無理に赤を使うより、紺・グレー・紫など地味な色の無地のハンカチで香典袋を包んで持参し、受付の前で取り出す方法があります。
袱紗そのものが無くても香典は受け取ってもらえます。
薄紫の袱紗で香典を包むと失礼になりますか
藤色やラベンダーのような薄紫は慶事寄りの色として見られるため、葬儀の場では明るく映ります。手持ちがそれだけなら包まずに出すよりは使えますが、これから買うのであれば、弔事にも使う予定があるなら江戸紫や古代紫といった濃い紫を選んでください。
結婚式に紫の袱紗を持っていくと地味に見えませんか
紫は慶事でも正式に使える色なので、地味という理由で避ける必要はありません。
華やかさを出したい場合は、紫でも光沢のある正絹や、金糸の縁取りが入ったものを選ぶと祝いの席になじみます。
友人の結婚式で明るい装いに合わせたいときは、ピンクや朱を別に用意する選び方もあります。
男性と女性で袱紗の色を変える必要はありますか
決まりはありません。
慣習として女性は淡い色、男性は濃い色を選ぶ傾向がありますが、紺やグレー、濃い紫は性別を問わず使われています。
夫婦で1枚を共用するなら、無地の濃い紫が双方の場面に合います。
まとめ
袱紗の色は、暖色なら慶事、寒色なら弔事、濃い紫ならどちらにも使えるという3つの区分で決まります。緑と紫は明るさによって寄る側が変わるため、売り場で色の濃さを確かめることが、買ってから使えないという事態を防ぎます。
年に数回しか使わないなら濃い紫の無地を1枚、慶事も弔事も続く時期なら赤系と紺系を1枚ずつという分け方が現実的です。形は、金封の大きさと包む所作をどこまで整えたいかで、挟むタイプ・台付き・風呂敷タイプから選んでください。
ぜひ本記事の色と場面の対応表を参考に、手持ちの袱紗がどちらの場面用かを確かめたうえで、足りない1枚を選んでください。




