神式・キリスト教の葬儀に数珠は持っていく?宗教別マナー

訃報の案内に「神葬祭(しんそうさい)」と書かれています。喪服と香典袋は用意できたのに、数珠を入れるかどうかだけが決まりません。
神式の葬儀に数珠は持っていきません。
数珠は念仏や読経の回数を数える仏教の法具で、神道の儀式に数珠を使う作法がないからです。
キリスト教式も同じで、カトリックのロザリオは信者が祈りに使うものなので、参列者が用意するものではありません。
本記事では、神式で数珠を使わない理由、玉串奉奠(たまぐしほうてん)と忍手(しのびて)の作法、キリスト教式の献花と香典の表書き、数珠を持参してしまったときの扱いまで解説します。

いい仏具編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
神式の葬儀に数珠は持っていきません
神葬祭では、参列者が焼香をする場面がありません。
仏式で数珠を手にかけるのは、焼香と合掌のときです。
その焼香がない儀式なので、数珠を出すきっかけがそもそも生まれません。
代わりに参列者が行うのは玉串奉奠です。
榊(さかき)の枝を祭壇に捧げ、二礼して音を立てない拍手を打ち、一礼して下がります。
玉串は両手で扱うため、数珠を左手に掛けたままでは枝を回せません。
手ぶらで臨むほうが動作が素直になります。
忘れて出席しても、失礼にはあたりません。
神式の葬儀で数珠を用意しなかったことを咎められる作法は存在しません。
香典にあたるものの表書きも仏式とは変わり、「御玉串料」「御榊料」「御神前」などを使います。
蓮の花が印刷された不祝儀袋は仏式用なので、白無地に双銀か黒白の水引のものを選んでください。
神式で数珠を使わないのは、数珠が仏具だからです
数珠は仏教とともに日本へ伝わった法具で、珠の数は称名や読経の回数を数える目安に由来します。
この成り立ちについては数珠の玉が108個ある理由で解説しています。
神道は経典を読み上げる宗教ではなく、神職が祝詞(のりと)を奏上し、故人の霊を家に留まる守り神として送ります。
数える道具の出番がないわけです。
言葉づかいも変わります。
「ご冥福をお祈りします」「供養」「成仏」「往生」は仏教の考え方に基づく言い方なので、神式の場では使いません。
「お悔やみ申し上げます」「御霊(みたま)のご平安をお祈りいたします」と伝えれば足ります。
なお、遺族が自宅の神棚を白い紙で覆う神棚封じという慣習もありますが、期間や扱いは地域や神社によって異なります。参列者が気にする部分ではありません。
玉串奉奠と忍手|神葬祭で参列者がする動作
玉串の受け取りから拝礼まで
神職から玉串を渡されたら、右手で根元を上から持ち、左手で葉先を下から支えます。
胸の高さに保ったまま祭壇の前へ進み、遺影に向かって一礼します。
次に根元を祭壇側へ向けるよう時計回りに枝を回し、両手を添えて玉串案(玉串を置く台)に捧げます。
拍手は音を立てない忍手で打つ
玉串を捧げたら少し下がり、深く二回礼をします。
続く拍手は、手が触れる寸前で止めて音を鳴らさない忍手で二回打ちます。
最後にもう一度深く礼をして、神職と遺族に一礼してから席へ戻ります。
礼と拍手の回数は神社や地域で違う場合があるため、前の参列者の動きにならうか、案内に従ってください。
数珠を持っていると動作が崩れます
この流れのうち、玉串を回す動作と忍手はどちらも両手を使います。
数珠を左手に通したままだと枝が回しにくく、拍手のときに珠が当たって音が出ます。
神式の葬儀で数珠をしまっておく理由は、作法の禁止ではなく、この動作上の不都合にあります。
キリスト教式は献花で、ロザリオは信者の持ち物
カトリックとプロテスタントで呼び方が変わる
カトリックでは通夜に相当するものを通夜の祈り、本葬を葬儀ミサと呼び、金包みの表書きには「御ミサ料」を使います。
プロテスタントでは前夜式・葬儀式という呼び方で、表書きは「お花料」です。
どちらの教会か分からないときは「お花料」が用いられます。
十字架や百合の絵柄の袋も市販されています。
献花は花を右、茎を左で受け取る
係の人から一輪の花を受け取るときは、右手で花のほうを上から、左手で茎を下から支えます。
祭壇の前で一礼し、茎を祭壇側へ向けて献花台に置きます。
そのあとは黙祷か一礼で、手を合わせる合掌はしません。
教会や式場ごとに案内があるので、指示があればそれに従ってください。
ロザリオはカトリックの信者が祈りの数を数えるために持つもので、参列者が数珠の代わりに買いそろえる品ではありません。持っていない人が用意しなくても、式の進行に支障はありません。
宗教が分からないまま参列するとき、数珠はどう扱うか
案内状の言葉から判別できます。
「通夜」「葬儀・告別式」「戒名」「法名」とあれば仏式、「通夜祭」「遷霊祭(せんれいさい)」「神葬祭」とあれば神式、「前夜式」「葬儀ミサ」とあればキリスト教式です。
会場が寺院や教会なら分かりやすいものの、民間の斎場だと式名でしか区別がつきません。
それでも判断できなければ、葬儀社か親族に電話で確かめてください。
判別がつかないまま出かけるなら、数珠はバッグに入れておき、仏式だったときだけ取り出します。
仏式以外なら出さずに帰るだけなので、これで両方の場に対応できます。
仏式での掛け方や移動中の持ち方は焼香や合掌のときの数珠の持ち方で解説しています。
手元に数珠がないなら、宗派を問わず使える略式数珠(片手数珠)を一本持っておくと仏式の弔事に使えます。
価格は木の珠のものなら3,000〜10,000円程度が目安で、石の珠や房の仕立てで上がっていきます(2026年7月時点)。
色や珠の大きさの選び方は女性用数珠の色と石の選び分けで解説しています。
仏式と分かっていて宗派まで判明している場合は本式数珠という選択もあり、たとえば浄土真宗の本願寺派と大谷派の房の違いで解説しているように、宗派ごとに形が決まっています。
数珠を持って行ってしまったときの扱い
神式やキリスト教式の会場で数珠に気づいたら、そのままバッグの中や上着の内ポケットに入れておきます。
受付で預ける必要はなく、申し出る場面もありません。
手に持って入場してしまった場合は、着席する前にしまってください。
祭壇に向かうときに左手へ掛けたままにしておくと、玉串を回す動作や献花で花を受け取る動作の邪魔になります。椅子の座面や畳に直接置くのも避けたい扱いなので、しまう先はバッグか袱紗(ふくさ)付きの数珠入れにします。
帰宅したら、房の糸をほぐして向きをそろえてから箱や袋に戻します。
房は擦れた部分からほつれるため、鍵や財布と一緒にバッグへ放り込まないでください。
次に仏式の弔事で使うときに、そのまま出せる状態になります。
よくある質問
神式の通夜祭にも数珠はいらないのですか
いりません。
通夜祭も神職が祝詞を奏上して参列者が玉串を捧げる形で進むため、焼香も合掌もありません。
葬場祭(本葬)と同じく、数珠を出す場面はないと考えてください。
自分が仏教徒でも、神式の葬儀では数珠を使えませんか
参列者の信仰と、その場で行われる儀式は別のものです。
神葬祭は神道の作法で進むので、参列する側は玉串奉奠と忍手に合わせます。
自分の宗派の作法で手を合わせたいときは、帰宅後に自宅の仏壇で故人を偲ぶほうが場を乱しません。
神式の葬儀で「ご冥福をお祈りします」と言ってよいですか
冥福は仏教の考え方に基づく言葉なので、神式では使いません。
「お悔やみ申し上げます」「御霊のご平安をお祈りいたします」と伝えてください。
仏式でも宗派によってこの言い方を避ける慣習があります。
キリスト教式で数珠の代わりにロザリオを買うべきですか
買う必要はありません。
ロザリオはカトリックの信者が祈るための道具で、参列者の持ち物として求められるものではありません。
式で参列者がするのは献花と黙祷です。
神式とキリスト教式で、数珠以外に持ち物は変わりますか
金包みの表書きが変わります。
神式は「御玉串料」「御榊料」、カトリックは「御ミサ料」、プロテスタントは「お花料」です。
蓮の絵柄が入った袋は仏式用なので、どちらの場でも使いません。
喪服と数珠以外の持ち物は、仏式の弔事と同じです。
まとめ
神式の葬儀に数珠は持っていきません。
数珠は念仏や読経の回数を数える仏教の法具で、焼香も合掌もない神葬祭では使う場面が生まれないからです。
参列者がするのは玉串奉奠と、音を立てない忍手の拍手です。
キリスト教式でも同じで、献花と黙祷で進み、ロザリオは信者本人が祈りに使う持ち物です。
宗教が分からないまま出かけるときは、案内状に「通夜祭」「前夜式」「葬儀ミサ」といった式名がないかを確かめてください。
それでも判断できなければ、数珠をバッグに入れたまま会場へ向かい、仏式だったときだけ取り出せば足ります。
表書きだけは式によって変わるため、こちらは事前の確認が必要です。
ぜひ本記事の玉串奉奠と忍手の手順、そして式別の表書きの一覧を参考に、当日の持ち物と言葉づかいを決めてください。





