位牌の種類とサイズ・数え方|選び方の基本と宗派の注意点

仏具店のカタログには、黒と金の塗位牌と、木目をそのまま見せた唐木位牌が同じページに並んでいます。値段も見た目も違うのに、どちらを選ぶべきかは書かれていません。
位牌の種類は、表面の仕上げで分かれる塗位牌・唐木位牌・モダン位牌の3タイプと、一人分の札位牌か札板をまとめて収める繰り出し位牌かという形の違いで分けられます。サイズは3.5寸や4寸のように札の高さで表し、仏壇に納まるかどうかと、先に安置している位牌より高くならないかで決まります。
本記事では、位牌の3タイプの違い・寸のはかり方・「柱」での数え方・四十九日までの作り替えを解説します。

いい仏具編集部
「いい仏具」は、数珠・盆提灯・線香・位牌など、仏具の選び方と仏事マナーの実用情報サイトです。急に必要になったときに買える場所を、ダイソー・イオン・仏具専門店など身近な店の公式情報で確認して案内するほか、主要8宗派の作法の違い、素材の格と値段、修理・処分の方法、仏壇じまいや手元供養といった供養の変化まで、7つのジャンルで解説しています。価格や取扱状況にはすべて確認時点を明記し、変更を確認し次第更新しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
位牌の種類は塗り・唐木・モダンの3タイプに分かれます
位牌の分け方は2つあります。
1つは表面の仕上げで分ける塗位牌・唐木位牌・モダン位牌という3タイプ、もう1つは一人分の札を立てる札位牌か、札板を何枚も収める繰り出し位牌かという形の違いです。
カタログが読みにくいのは、この2つの軸が同じページに混ざって並んでいるからです。
葬儀で使った白木の位牌は、この分類には入りません。
白木位牌は四十九日までの仮の位牌で、法要に合わせて本位牌へ作り替えます。
店頭やカタログに並んでいるのは、その本位牌です。
位牌をなぜ作るのか、札に何を書くのかという土台の部分は位牌の意味と役割で解説しています。
| タイプ | 作りと見た目 | 合う置き場所 |
|---|---|---|
| 塗位牌 | 木地に漆を塗り重ね、金箔や金粉で装飾と文字を入れる | 金仏壇、飾りの多い伝統的な仏壇 |
| 唐木位牌 | 黒檀・紫檀などの堅い木の木目を生かし、塗りをかけない | 唐木仏壇、木目の家具に合わせた仏間 |
| モダン位牌 | 淡い色の塗りやガラスを使い、角を丸くした形もある | 家具調のモダン仏壇、仏壇を置かない部屋の棚 |
この3タイプに格の上下はありません。仏壇の雰囲気と、すでに安置している先祖の位牌の見た目に合わせて選びます。
塗位牌・唐木位牌・モダン位牌は、作りと合う仏壇が違います
塗位牌
木地に漆または漆に近い塗料を塗り重ね、金箔や金粉で文字と装飾を入れたものです。
黒と金の対比が強いので、金仏壇の中でも見劣りしません。
塗りの層の数と金の装飾の細かさが手仕事の部分にあたり、同じ寸数でも仕上げによって価格が上下します。
表面は塗り物なので、手入れは乾いた柔らかい布で軽く拭く程度にとどめ、水や洗剤は使わないでください。
唐木位牌
黒檀(こくたん)・紫檀(したん)といった堅い木を使い、木目を見せて仕上げます。
金の装飾が少ないぶん、木地そのものの色と目の細かさが見た目を決めます。
無垢の木で作ったものと、芯材に薄い銘木の板を貼ったものがあり、ここで価格帯が分かれます。
唐木仏壇や、木の家具の上に置いたときに色が浮きません。
モダン位牌
白や淡い色の塗り、ガラスやクリスタルを組み合わせたもの、角を丸く落とした形など、色と形の自由度が高いタイプです。
家具調の小さな仏壇に合わせやすく、仏壇を置かずに棚の一角で祀る場合にも収まります。
ただし、先祖の位牌が塗位牌で揃っている仏壇にモダン位牌を1つ加えると、並べたときに一柱だけ違って見えます。
文字の書体や入れ方も既製の仕様に決まっているものがあるため、戒名を横書きにできるかどうかは注文前に確かめてください。
価格は素材と寸数、文字入れの方法で変わります。
2026年7月時点の目安では、本位牌の本体が1万円台から十数万円まで、これに戒名の書き入れや彫りの代金が別途かかる形が一般的です。
本体と文字入れの内訳は位牌の値段相場で解説しています。
一人分か先祖まとめか|札位牌と繰り出し位牌の形の違い
札位牌は、1枚の札に一人分、または夫婦二人分の戒名を入れて台座に立てる形です。
仏壇に並ぶ数は人数分そのまま増えていきます。
対して繰り出し位牌は、箱型の本体に札板を8枚から10枚ほど収め、命日が近いものを手前に出して使います。
代が重なって上段が札位牌で埋まってきた家や、三十三回忌などの弔い上げを済ませた先祖分をまとめる場面で使われます。
まとめる時期や、まとめてよい範囲についてはお寺の考え方があるため、法要のときに相談してから注文してください。札板の入れ替えの手順や値段の目安は繰り出し位牌の使い方で解説しています。
位牌のサイズは「寸」で表し、仏壇と先祖の位牌が基準になります
1寸は約3.03cmです。
位牌の寸数は札丈(札板部分の高さ)を指すのが一般的で、3.0寸なら約9cm、4.0寸なら約12cmになります。
台座を含めた総丈は、形によって変わります。
同じ4寸でも台座の高い形と低い形では総丈が一致しないので、仏壇に納まるかどうかは寸数ではなく、総丈の実寸と仏壇上段の内寸(高さと奥行き)を並べて確かめます。
大きさを決める慣習の目安は2つです。
ご本尊や仏具より位牌の頭が高くならないようにすること、そしてすでに安置している位牌と同じか、それより低く抑えることです。
新しく作る一柱がいちばん大きいと、並べたときに見え方が逆になります。
夫婦で揃える場合は同じ寸数にします。
奥行きも見落としやすい点で、扉のある仏壇では手前に位牌を出したときに扉や欄間に当たらないかを測っておいてください。
位牌の数え方は「柱」|夫婦を1枚にまとめるかどうか
位牌は一柱(ひとはしら)、二柱、三柱と数えます。
仏や神に関わるものを柱で数える習わしから来た言い方で、仏具店での注文やお寺への相談でも「二柱分をお願いします」という形で通じます。
箱や台の個数を数える言い方ではないため、繰り出し位牌に札板が8枚入っていれば、位牌は1つでも祀られている方は8柱です。
数の基本は一人につき一柱です。
仏壇の幅が足りない場合には、夫婦二人を1枚の札に連名で入れる形もあります。
片方が存命のうちに連名で作り、生きている方の名を朱色で入れて没後に書き換える慣習が伝わっていますが、この扱いはお寺や地域によって異なります。
連名にするかどうかは、あとから分けられない選択になるので、家族とお寺の両方に確認してから決めてください。
宗派で分かれるのは形よりも札の文字です
位牌を用いる宗派では、塗位牌・唐木位牌・モダン位牌のどれを選んでもよく、宗派専用の形というものはほとんどありません。
「位牌 種類 曹洞宗」と調べても専用の形が出てこないのは、そのためです。
宗派で分かれるのは札に入れる文字で、戒名の上に付ける冠字や、下に添える置き字の書き方がお寺によって決まっています。
日蓮宗では「妙法」と冠するなど宗派ごとの書き方があり、同じ宗派でも寺院で違う場合があります。
文字入れの内容はお寺に確認したうえで、その通りに仏具店へ伝えるのが確実な進め方です。
浄土真宗では位牌を用いず、過去帳や法名軸に法名を記すのが基本です。
すでに位牌がある家や、お寺が位牌を認める場合もあるため、扱いは寺院ごとに違います。
この宗派の考え方は浄土真宗の過去帳と法名軸で解説しています。
白木位牌から本位牌へ|作り替えと買い替えの手順
葬儀で用意される白木位牌は仮のものなので、四十九日の法要までに本位牌を作り、法要の場で開眼供養(かいげんくよう)を受けて入れ替えます。
文字入れには日数がかかり、彫りの場合はさらに時間を要します。
法要の直前に注文すると間に合わないため、日程が決まった段階で寸数と文字を確定させて発注してください。
役目を終えた白木位牌は、菩提寺に納めてお焚き上げしてもらうのが通例です。
すでにある位牌を作り替えるのは、文字が読みにくくなったとき、仏壇を小さく買い替えて寸数が合わなくなったとき、繰り出し位牌にまとめるときなどです。
古い位牌をそのまま捨てることはできないので、お寺で魂抜きをしてからお焚き上げに出します。
手順と費用の目安は位牌の処分方法で解説しています。
仏壇ごと見直す場合は、位牌の行き先を先に決めておくと段取りが崩れません。
仏壇の側の準備は仏壇じまいの流れで解説しています。
よくある質問
位牌の種類は宗派で決まっていますか
位牌を用いる宗派では、塗位牌・唐木位牌・モダン位牌のどれを選んでも差し支えありません。宗派で違うのは札に入れる冠字や置き字といった文字の書き方で、これはお寺に確認してから注文します。
先祖の位牌より大きい寸数で注文してしまいました
並べたときに新しい位牌が頭一つ高くなる形になります。
作り直せる時期であれば仏具店に相談し、すでに開眼供養を済ませている場合は、そのまま祀ってよいかをお寺に確認してください。
作り直すときは古い位牌を魂抜きしてから納めます。
モダン位牌を法要でお寺へ持っていっても問題ありませんか
形や色そのものを理由に断られることは通常ありません。心配な場合は、法要の打ち合わせのときに写真を見せて確認しておくと当日に迷いません。
白木位牌をそのまま使い続けてもよいのでしょうか
白木位牌は納骨までの仮の札として作られており、白木のままなので文字も傷みます。四十九日を目安に本位牌へ作り替えるのが一般的な扱いですが、時期を過ぎてしまっても、法要の機会に合わせて作り替えられます。
まとめ
位牌の種類は、仕上げで分かれる塗位牌・唐木位牌・モダン位牌の3タイプと、札位牌か繰り出し位牌かという形の違いの組み合わせで決まります。3タイプに格の上下はないので、仏壇の造りと先祖の位牌の見た目に合わせて選べば外れません。
サイズは寸数ではなく総丈で仏壇の内寸と比べ、先に安置している位牌より高くしないという2点を押さえます。宗派で気をつけるのは形ではなく札の文字で、浄土真宗では過去帳や法名軸を用いる考え方が基本になります。
ぜひ本記事の3タイプの比較表と寸のはかり方を参考に、仏壇の内寸を測り、札に入れる文字をお寺に確認してから注文してください。




