位牌とは?意味・役割・読み方をやさしく解説

位牌(いはい)とは、故人の戒名や法名、亡くなった日などを記した木の札です。仏壇に安置し、故人を偲ぶよりどころとして手を合わせる対象になります。
読み方は「いはい」です。
もとは中国から伝わった風習とされ、日本では仏教の広まりとともに定着しました。
この記事では、位牌の意味・役割・種類・宗派ごとの考え方までをやさしく整理します。

いい仏具編集部
「いい仏具」は、数珠・盆提灯・線香・位牌など、仏具の選び方と仏事マナーの実用情報サイトです。急に必要になったときに買える場所を、ダイソー・イオン・仏具専門店など身近な店の公式情報で確認して案内するほか、主要8宗派の作法の違い、素材の格と値段、修理・処分の方法、仏壇じまいや手元供養といった供養の変化まで、7つのジャンルで解説しています。価格や取扱状況にはすべて確認時点を明記し、変更を確認し次第更新しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
位牌とは何か
位牌は、故人の戒名(法名)・俗名・没年月日・享年などを記した札状の仏具です。多くは黒漆塗りや唐木でつくられ、仏壇の中に安置します。
手を合わせる対象という意味では、位牌は故人そのものを表す象徴的な存在です。お墓が遺骨を納める場所であるのに対し、位牌は家庭の中で日々故人と向き合うためのものと考えると分かりやすいでしょう。
お葬式の直後に用いる白木の仮位牌と、四十九日以降に使う本位牌があります。まずは「位牌には仮のものと正式なものがある」という点を押さえておくと、その後の準備で迷いにくくなります。
位牌の役割
位牌の中心的な役割は、故人の依り代(よりしろ)とされる点にあります。
依り代とは、目に見えない存在が宿るとされる対象のことです。
位牌に手を合わせることで、故人と向き合う時間を持てます。
また、位牌には家族が故人を記憶し、命日や法要の際に思い起こすという実用的な役割もあります。戒名や没年月日が刻まれているため、代を重ねても先祖の記録として残ります。
複数の先祖の位牌がある家庭では、札板を入れ替えられる繰り出し位牌にまとめる方法もあります。仏壇が位牌でいっぱいになった場合の整理方法として使われています。
繰り出し位牌の使い方や札板の入れ替え、値段の目安は別の記事で詳しく解説しています。
位牌の起源と歴史
位牌の起源は、中国の儒教で用いられた「神主(しんしゅ)」や「木主(もくしゅ)」と呼ばれる、故人の名を記した木札にあるとされています。祖先を敬う儒教の考え方が、木札という形をとったものです。
この風習が禅宗とともに日本へ伝わり、鎌倉時代から室町時代にかけて広まったと言われています。当初は僧侶や武家など一部の層で使われていました。
江戸時代になると、寺請制度によって庶民も寺院と結びつくようになり、一般家庭にも位牌が普及しました。現在の家庭に仏壇と位牌がある光景は、この時代に定着した習慣が受け継がれたものです。
白木位牌と本位牌の違い
位牌には、大きく分けて白木位牌と本位牌の2種類があります。使う時期と目的が異なります。
| 種類 | 使う時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| 白木位牌 | 葬儀〜四十九日まで | 白木のままの仮の位牌。通夜・葬儀で使い、その後の法要まで用いる |
| 本位牌 | 四十九日以降 | 漆塗りや唐木の正式な位牌。長く仏壇に安置する |
白木位牌は葬儀社が用意することが多く、あくまで仮のものです。四十九日の法要までに本位牌を準備し、その際に僧侶による魂入れ(開眼供養)を行うのが一般的な流れです。
本位牌に戒名を入れるには文字入れの日数がかかります。
四十九日に間に合うよう、早めに注文しておくと安心です。
役目を終えた白木位牌は、お寺でお焚き上げをしてもらうのが通例です。
本位牌の種類と選び方
本位牌にはいくつかの形があります。
代表的なのが、黒く光沢のある塗り位牌と、木目を生かした唐木位牌です。
最近は現代的な仏壇に合うモダン位牌も増えています。
選ぶ際は、先に安置されている先祖の位牌とサイズや高さのバランスをそろえるのが基本です。
ご本尊より高くならない大きさを選ぶとされています。
仏壇のサイズに合わせて選ぶと収まりがよくなります。
価格は素材や大きさ、加工によって幅があります。
相場感を含めた具体的な費用は、次の記事で確認できます。
なお金額は2026年7月時点の一般的な目安としてご覧ください。
位牌本体と戒名入れ費用の相場を参考に、無理のない範囲で選ぶとよいでしょう。
宗派による位牌の考え方の違い
位牌を用いるかどうかは、宗派によって考え方が異なります。多くの仏教宗派では位牌を用いますが、浄土真宗は例外です。
浄土真宗では、亡くなった人はすぐに極楽浄土で仏になるという教えから、依り代としての位牌を基本的に用いません。代わりに、故人の法名や記録を記した過去帳や法名軸を用います。
浄土真宗で位牌を使わない理由と過去帳・法名軸の扱いについては、別記事で詳しく解説しています。
戒名の付け方や位牌の書き方などは、地域やお寺によって細かな作法が異なる場合があります。迷ったときは、菩提寺に確認するのが確実です。
位牌の魂入れと処分の考え方
本位牌を新しく用意したときは、僧侶に魂入れ(開眼供養)を依頼するのが一般的です。これによって、位牌が手を合わせる対象になるとされています。
逆に、位牌を処分したり作り替えたりするときは、魂抜き(閉眼供養)を行ってから手放します。位牌をそのままゴミとして捨てることには抵抗を感じる方が多く、お寺でお焚き上げをしてもらう方法が広く選ばれています。
位牌の処分で行う魂抜き・お焚き上げの流れと費用の目安を知っておくと、いざというときに慌てずに対応できます。
現代の位牌の選択肢
住宅事情の変化から、大きな仏壇を置かない家庭も増えています。それに合わせて、位牌も小型のものや現代的なデザインのものが選べるようになりました。
複数の先祖をまとめられる繰り出し位牌や、置き場所を取らないコンパクトな位牌など、暮らしに合わせた形が選べます。位牌を持たず、過去帳だけで故人を記録する方法を選ぶ家庭もあります。
どの形を選ぶかに厳密な正解はありません。故人を偲ぶ気持ちを大切にしながら、家庭の事情と菩提寺の考え方に合わせて選ぶことが大切です。
よくある質問
位牌は必ず作らなければいけませんか
多くの宗派では本位牌を作るのが一般的です。
ただし浄土真宗のように位牌を用いない宗派もあります。
家庭の宗派や菩提寺の考え方によって異なるため、お寺に確認するとよいでしょう。
白木位牌をそのまま使い続けてもよいですか
白木位牌は仮の位牌です。
四十九日を目安に本位牌へ作り替えるのが通例です。
長く使い続けるものではないと考えておくとよいでしょう。
位牌はどこで購入できますか
仏具店や葬儀社、仏壇専門の通販などで購入できます。戒名の文字入れに日数がかかるため、四十九日に間に合うよう早めに相談するのがおすすめです。
位牌が古くなったり傷んだりしたら作り替えできますか
作り替えは可能です。
その場合は古い位牌の魂抜きを行い、新しい位牌に魂入れをするのが一般的な流れです。
菩提寺に相談して進めるとよいでしょう。
まとめ
位牌とは、故人の戒名や没年月日を記し、依り代として手を合わせるための木の札です。葬儀後は白木の仮位牌を使い、四十九日を目安に本位牌へ作り替えるのが基本的な流れになります。
位牌を用いるかどうかは宗派によって異なり、浄土真宗のように過去帳や法名軸を用いる場合もあります。魂入れや処分の作法を含め、細かな点は地域やお寺によって違いがあります。
大切なのは形式そのものよりも、故人を偲ぶ気持ちです。迷ったときは菩提寺に相談しながら、家庭に合った形を選んでください。





