位牌の処分方法|魂抜き・お焚き上げの流れと費用の目安

仏壇の中に、古い位牌が何本も並んでいます。
位牌の処分は、魂抜き(閉眼供養)を受けてからお焚き上げに出す流れが基本です。
菩提寺(ぼだいじ)に頼むのが本筋で、お寺との付き合いがなければ仏具店や専門業者でも受け付けています。
費用はお布施とお焚き上げ料に分かれ、どちらも寺院や業者によって幅があります。
白木位牌のように四十九日で役目を終えるものと、何十年も祀ってきた本位牌では、扱いも変わってきます。
本記事では、魂抜きの頼み方・お焚き上げを引き受けてもらえる場所・費用の目安・自分で処分してよい範囲を解説します。

いい仏具編集部
「いい仏具」は、数珠・盆提灯・線香・位牌など、仏具の選び方と仏事マナーの実用情報サイトです。急に必要になったときに買える場所を、ダイソー・イオン・仏具専門店など身近な店の公式情報で確認して案内するほか、主要8宗派の作法の違い、素材の格と値段、修理・処分の方法、仏壇じまいや手元供養といった供養の変化まで、7つのジャンルで解説しています。価格や取扱状況にはすべて確認時点を明記し、変更を確認し次第更新しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
位牌の処分は魂抜きとお焚き上げの2段階で終わります
位牌は、作るときに開眼供養(かいげんくよう)を受けて故人の依り所とし、下げるときに閉眼供養でその役目を終えます。
この閉眼供養が魂抜きです。
読経を受けたあとの位牌は木札と漆の品に戻るという考え方で、お焚き上げによって焼納してもらいます。
| 段階 | やること | 頼む先 |
|---|---|---|
| 1 | 家族で方針を決める(残す位牌・まとめる位牌を仕分ける) | — |
| 2 | 魂抜き(閉眼供養)の読経 | 菩提寺、または僧侶を手配するサービス |
| 3 | お焚き上げ・焼納 | 寺院、仏具店、専門業者 |
手間を減らせるかどうかは、2と3を同じ相手に頼めるかで決まります。菩提寺がある場合は、閉眼供養を依頼する電話でそのままお焚き上げも引き受けてもらえるかを確認しておくと、位牌を持ち運ぶ回数が1回で済みます。
なお、代々の位牌が5本も6本も並んでいるという状況なら、すべてを処分する前に選択肢がもう1つあります。札板を重ねて1本にまとめる繰り出し位牌の使い方で解説している方法なら、先祖の戒名を残したまま仏壇の中を片付けられます。
魂抜き(閉眼供養)はなぜ先に必要とされるのか
位牌には戒名(法名)と没年月日が記され、仏壇の中で礼拝の対象として扱われてきました。
開眼供養によってその対象になったものを、読経なしに下げて焼却場へ回すことに抵抗を覚える人がいるため、先に閉眼供養を受ける手順が広く行われています。
仏教の教義に「読経せずに処分した者に罰がある」と定めた規定はありません。
それでも、家族の誰かが心残りを抱えたままになる形は避けたいところです。
呼び方はお寺によって変わる
閉眼供養は、魂抜き・お性根抜き(おしょうねぬき)・撥遣(はっけん)など、宗派や地域で呼び名が変わります。
電話で「位牌を処分したいので魂抜きをお願いしたい」と伝えれば意図は通じますので、名称を暗記する必要はありません。
自宅に来ていただくのか、位牌を寺に持参するのかも寺院ごとに異なるため、日取りと一緒に確認してください。
浄土真宗では位牌を用いないのが基本
浄土真宗は過去帳や法名軸を用い、位牌を立てないのが基本です。
そのため閉眼供養という考え方そのものを取らない寺院もあります。
ただし地域の慣習として位牌を祀ってきた家もあり、その場合の扱いはお寺により異なります。
前提から知りたい場合は浄土真宗と位牌の考え方で解説しています。
お焚き上げを引き受けてもらえる場所は3つあります
菩提寺・付き合いのある寺院
檀家として付き合いのある寺院があるなら、まずそこへ相談します。
閉眼供養からお焚き上げまで一度に済み、位牌を預けたあとの扱いもはっきりします。
永代供養として位牌を寺に納め、焼納せずに預かってもらう形を取っている寺院もありますので、処分と預けのどちらを希望するのかを伝えてください。
仏具店・葬儀社
お寺との付き合いがない場合の窓口が、仏具店や葬儀を頼んだ葬儀社です。
位牌の引き取りとお焚き上げを受け付けている店では、持ち込みか宅配便で受け渡します。
ただし引き取りの条件や料金は店舗や時期によって変わり、仏壇の買い替えとセットの場合だけ受け付けている店もあります。
店頭へ運ぶ前に電話で確かめておけば、往復の手間がかかりません。
お焚き上げの専門業者
郵送でお焚き上げを受け付ける業者や、遺品整理と合わせて回収する業者もあります。
梱包して送り、供養証明書が届くという流れが一般的です。
合祀(ごうし)でまとめて焼納する形と個別に供養する形で料金が分かれますので、申し込み前に説明を読んでください。
白木位牌と仮位牌は四十九日で役目が終わります
葬儀のときに用意される白木の位牌は、四十九日まで使う仮のものです。
四十九日法要で本位牌に戒名を移し、白木位牌はその場で僧侶に預けるか、葬儀社が引き取る形で処分されます。
本位牌と同じように何十年も保管するものではありません。
法要のときに渡しそこねて手元に残っている白木位牌も、同じ扱いで構いません。
次の法事のときに持参して引き取ってもらうか、お焚き上げに出します。
本位牌と白木位牌の役割の違いは位牌の意味と種類で解説していますので、どちらを残すのか迷ったときに確かめてください。
位牌の処分費用の目安
以下は2026年7月時点で一般に案内されている範囲の相場観です。お布施の考え方も金額もお寺により異なりますので、決まった価格表として読まないでください。
閉眼供養のお布施
読経に対するお布施は、1万〜3万円程度の範囲で案内されることが一般的です。
自宅へ来ていただく場合は、これに御車代として5千〜1万円程度を別の封筒で添える形が広く行われています。
金額を尋ねても「お気持ちで」と返されたときは、その寺の檀家の慣習に合わせるのが無難ですので、親族や世話役に聞くのが早いです。
僧侶を手配するサービスを使う場合は、料金が明示されているぶん見積もりは立てやすくなります。
お焚き上げ料と業者の回収費
位牌のお焚き上げだけを頼む場合は、1本あたり数千円〜1万円程度が目安になります。
郵送タイプのサービスでは、送料と供養料を合わせた定額のプランが設定されていることもあります。
仏壇の引き取りと同時に頼むなら位牌の分が含まれるか、別料金になるかで総額が変わりますので、見積書の内訳を確認してください。
自分で位牌を処分してもいいのか
結果だけ言えば、自分で処分することは可能です。
閉眼供養を受けたあとの位牌を白い紙や布に包み、自治体のルールに従って出す方法が取られています。
塩を振って清めてから包む形も見られますが、これは各地の慣習で、仏教の作法として定められたものではありません。
気をつける点は2つあります。
1つは家族の合意です。
位牌には故人の戒名が記されているため、あとから「なぜ相談しなかったのか」という話になりやすい品でもあります。
もう1つは分別で、位牌は木と漆に金箔や金属の金具が使われており、自治体によって扱いが分かれます。
ごみとして出す前に、お住まいの自治体の区分を調べてください。
「無料で処分」と案内されている場合
費用をかけない方法としては、自分で処分する以外に、寺の行事として行われるお焚き上げに持ち込む形があります。
年中行事のお焚き上げで古い仏具を受け付けている寺院では、少額のお志で引き受けてもらえることもあります。
一方で、業者やお店が「無料」と掲げている場合は、仏壇の引き取りや買い替えとセットという条件が付いていることがあり、位牌だけでは受け付けないこともあります。
条件と時期は事業者ごとに変わりますので、申し込み画面の注意書きまで読んでおいてください。
仏壇じまいと同時に位牌を処分するとき
位牌だけを処分する人と、仏壇ごとやめる人では、必要な手配が変わります。
仏壇を閉じる場合は、位牌・本尊・おりんや燭台といった仏具、それぞれの行き先を決めることになります。
本尊は寺院に納めるのが本筋とされ、位牌はお焚き上げ、仏具は処分か引き継ぎ、という仕分けです。
閉眼供養は仏壇と位牌をまとめて1回の読経で受けられるため、日程は先に仏壇側の段取りと合わせてください。
仏壇本体の運び出しと費用は、位牌の処分とは別に見積もる必要があります。処分の選択肢ごとの相場は仏壇の処分方法と費用で、家族で決めておく項目や順序は仏壇じまいの流れで解説しています。
位牌を残す選択もあります
仏壇を手放しても、位牌だけは小さな棚や厨子に移して手元に置く形が取れます。
住まいに合う小型のものへ作り替えるなら、戒名を入れ直す彫刻料が別にかかりますので、位牌の値段の目安で本体と戒名入れの費用を確かめてから決めてください。
位牌を作らない形で供養を続ける考え方は位牌は必要かどうかの整理で解説しています。
よくある質問
四十九日を過ぎても白木位牌が家にあります。今から処分できますか
できます。
次に法事を頼むときに持参して僧侶に引き取っていただくか、お焚き上げを受け付けている寺院や業者へ出す形になります。
本位牌を既に祀っているのであれば、白木位牌に改めて読経を受け直す必要はないという扱いが一般的ですが、気になる場合は菩提寺に確認してください。
魂抜きをしないまま位牌を処分してしまいました
そのことで故人や家族に災いが起きるという教義上の根拠はありません。
気持ちの区切りがつかないときは、次の法事や月参りの折に事情を伝えて読経していただく形で対応できます。
位牌そのものが手元になくても、供養を頼むことは可能です。
遠方に住んでいて寺へ行けません。郵送だけで済ませられますか
郵送でお焚き上げを受け付けている寺院や業者を使えば、持参せずに済みます。
梱包して送り、供養後に証明書が届く形です。
ただし菩提寺がある場合は、他所へ出す前に一報を入れておくと、法事や納骨の相談のときに話がこじれません。
位牌の写真を撮って残しておいても構いませんか
差し支えありません。
戒名や没年月日は仏壇の中の記録としてしか残っていないことがあり、処分後に法事の日取りや年忌を確かめる材料になります。
写真のほか、過去帳に書き写しておく方法も取られています。
まとめ
位牌の処分は、閉眼供養を受けてからお焚き上げに出す、この2段階で終わります。
菩提寺があるなら読経と焼納を一度に頼めますし、付き合いがなければ仏具店や郵送の業者という窓口があります。
費用はお布施が1万〜3万円程度、お焚き上げが1本あたり数千円〜1万円程度という範囲で案内されていますが、金額も考え方もお寺や事業者によって異なります。
自分で処分する道も閉ざされてはいません。
家族の合意を取り、自治体の分別を確かめてから出すという2点を押さえれば、費用をかけずに進められます。
白木位牌のように四十九日で役目を終えるものと、代々受け継いできた本位牌を、同じ基準で判断しないことも大切です。
ぜひ本記事の3段階の流れと費用の目安を参考に、まずは菩提寺へ電話をして、閉眼供養とお焚き上げを一度に頼めるかどうかを確かめてください。




